【長崎しまレポーター】日本三大うどん「五島うどん」体験が楽しすぎ美味しすぎた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

先日お伝えしたとおり、先週末は長崎県は新上五島までブログレポーターとして旅行してまいりました。

長崎県の「“しま”を体感!レポーター企画」公式レポーター当選しちゃった – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2012/09/27/7801

本来なら東京から新上五島までの道のりとか導入部分が入るものではあるのですが、今回の旅は非常に密度が濃くて中身も充実してたので、すべての旅行行程のうち特に思い出に残った場所やエピソードについては別途エントリーする予定。と言うわけで一緒に同行したメンバーが「いちばん楽しかった」と言い放った五島うどんの体験イベントをご紹介したいと思います。

新上五島に行くまで恥ずかしながら私も知らなかったのですが、五島うどんは秋田県の稲庭うどん、香川県の讃岐うどんに並ぶ日本三大うどんと呼ばれているうどんなのだとか。

長崎県五島手延うどん振興協議会
http://www.goto-tenobeudon.jp/

うどん自体は讃岐うどんのようないわゆるうどん然とした太麺タイプではなく、稲庭うどんに近い細麺タイプのうどんで、稲庭うどん好きであり、事前に友達からも「五島うどんはおいしいよ」という情報もらってた私としては非常に楽しみにしていた観光場所なのでありました。

今回うどん体験をさせてもらえるのは船崎にある「船崎饂飩伝承館」。博物館のような名前ですが実際のうどん打ちもここで行なうのだとか。新上五島には29ものうどん工場があるそうで、小さな島ながらもうどんが充実したうどん大国になっております。

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船崎うどん伝承館|観光スポット|長崎観光/旅行ポータルサイト■ながさき旅ネット
http://www.nagasaki-tabinet.com/guide/51930/

伝承館の中には五島うどんの歴史や食べ方などを紹介。文献こそないものの、一説には中国からうどんが伝承したのは新上五島がもっとも古く、うどんのルーツという話もあるそうです。文献がないゆえに諸説ふんぷんという状態ではあるものの、さすが日本三大うどんというだけのことはありますなあ。

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こちらが五島うどんの1つ、船崎うどんの作り方。うどんの作り方としては大きな生地を折りたたんでから包丁で切っていくイメージが強いですが、あれは讃岐うどんの作り方であって、五島うどんと稲庭うどんはこういう作り方をするそうです。

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ちなみに今回体験させていただいたのは画面中央にある「かけば」という作業からなのですが、この作業をするための工程は朝4時頃に起きて仕込み、作業の合間合間にうどんを寝かせて時間をかけて準備していただきました。こうした旅行者の体験がないときでも朝6時起きとのことで、非常に時間をかけた大変な作業です。

それではさっそく最初の体験行程である「かけば」を体験。2本の竹を穴に入れ、上にある三角形の板でがっちりと固定します。

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次に大きなたらいの中にあるうどんを固定。ここから2本の棒へ少しずつうどんを巻き付けていきます。

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大事なのはうどんをしっかり「ねじる」こと。うどん自体が島の特産である椿油でコーティングされていることに加え、きちんとねじりを入れてうどんを八の字に巻いていくことで、時間が経ってもうどんがくっつかないのだとか。実際の体験中も「うどんが太くても細くてもいいからしっかりねじること」と教えていただくほど一番大事な作業です。

うどんをねじったら中央を親指で押さえておき……

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竹の棒に巻き付ける!

絵ではわかりにくいですが、この時うどんは竹の棒の上側から巻き付けています。実際に手を動かしてみるとわかるのですが、これ上から巻き付けるためにはうどんを手元まで引っ張って竹の棒をくぐってからじゃないと巻き付けられないのですよね。

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これが地味に難しくて、ひっぱりすぎるとうどんが細くなって切れてしまうし、ひっぱることを意識しすぎると手元のねじりがゆるんでしまう。両方をきちんと意識しつつすばやく巻いていくのは非常に難しいのです。

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しかしそれを華麗にこなすのが達人の技。その美しさは下記の動画でごらんください。ちなみにこの時うどん体験を教えてくれた西崎さんはうどん打ち2年目で、諸先輩方には「まだまだ甘い」と言われるのだとか。これでまだまだとかレベルが高すぎるよ……。

先生の教えを受けてうどん体験スタート。最初はほんとに難しくてぶちぶちうどんが切れてたんですけど、根っからの凝り性のせいか竹の棒に巻いていく流れが楽しくなってしまい、ひたすらうどんに夢中になってました。

同行者である他の2人もうどんに夢中で、うまくなることに必死だったため、そのうちうどんを教えてくれる西崎さんまで「こうやると早く巻けるから!」と、巧さじゃなくて早さを身につける技を教えてくれるほどw おかげで最後のほうは細さこそ美しくはないものの、なんとか切らずに等間隔でうどんを巻けるほどになりました。

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ただ、うどんも細ければいいというものではなくて、それぞれ作る人によって太さが違うものらしい。西崎さんは夫婦でうどんを作っているのですが、夫婦それぞれうどんが微妙に違うのだとか。その細かな違いを楽しむのも五島うどんの魅力のようです。

棒に巻き付け終わったうどんはいったん寝かせます。すべての行程ごとうどんを寝かせる作業は発生していて、これだけしっかり寝かせるからこそ細いながらもコシと弾力のあるうどんになるんですね。

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30分以上寝かせ終わったらこんどはうどんをのばす作業。体験のときはすでに用意しておいてくれたうどんを引っ張ります。

両側から2人でしっかり持ち……、

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ぐっと引っ張る!

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思わず切れるかと思ったけどしっかりした手応えが手元に戻って全然切れない! この弾力は引っ張っていて快感になるほどです。一番楽しかったのはうどんを巻き付けるかけばでしたが、快感だったのはこの作業だなー。

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この作業からまたうどんを寝かせたのち、最後の工程であるはたかけ作業へ。ここでさらにうどんを伸ばしつつ、棒に入れて固定します。

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そして固定したうどんの間を竹の棒でほぐしていきます。ここも上下にかなり力強く伸ばしているのですが、この細さになってもちっとも切れずに手応えが残ります。水と小麦粉と食塩だけで作ってるのにここまでの弾力があるというのはすごいな……。

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この作業が終わったらあとは縦にして乾かす作業。ここから1日以上しっかり乾かすと五島うどんのできあがりです。

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最初は太めだったうどんがすっきりと細く並ぶさまはほんとに美しいですな……。自分で作る体験しただけに愛情たっぷりです。

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みよ、この細さ! 乾いた状態ではかなり細いですが、ゆでると大きくなって歯ごたえたっぷりのコシのあるうどんになります。

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乾かす作業もただ単に干せばいいというものではなく、温度や湿度も大事。扇風機や空調機を使って丁寧に乾かしていきます。乾かし方は季節によっても異なるそうで、地味ながら非常に大事な作業です。

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そしてできあがっったのがこの五島うどん。ううう、ここまで体験したら早く食べたくて仕方ありませんよ五島うどん!!!

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というわけで体験のあとにさっそく向かったのが「いろは鮨」さん。ここで海鮮丼と五島うどんをいただきます。

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いろは鮨|グルメ|まるごと体験!!新上五島
http://shinkamigoto.nagasaki-tabinet.com/eat/shop/51888/

外には英語の看板。外国人もよく訪れるのかな。

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うどんを待つ間にまずは海鮮丼から! 豪華!

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さすがというかなんというか、すべてのお刺身がプリプリでおいしい! 新上五島ではたくさんのお魚をいただきましたが、どの魚もほんとに新鮮でおいしかったです。

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そしてまってました五島うどん! 今回はたっぷりのお湯で茹でたうどんを鍋から直接いただく「地獄炊き」でいただきます!

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うどんの薬味と、うどんを持ち上げる専用の器具。

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乾燥状態では細かった五島うどんが、ゆであがるとぷりっと歯ごたえあるフォトジェニックなうどんへと生まれ変わります。

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いただくのはこれまた新上五島の特産であるアゴのダシ。アゴというのは焼いたトビウオのことで、とっても上品な味のダシに仕上がります。東京だとちょっと高級な料亭で見かけるけど、新上五島ではむしろ身近な食材みたい。

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たっぷりのアゴダシで五島うどんをいただきます! 細いのにしっかりコシがあってプリプリな歯ごたえのうどんがたまりません! 自分でうどんを作る工程を体験しているだけに、このコシの強さも納得。あれだけしっかり寝かせて寝かせて寝かせてつくってるんだもの、そりゃこれだけのコシがでるよなあ。

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そして今回は「こんなのもあるよ」とアラのダシも出していただくことに。鍋なんかで食べる魚のアラの部分を使って作ったダシです。

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こちらはアゴより濃厚かつ複雑な味わい。うーん、これも五島うどんにあいまくる! うますぎる!

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2種類のダシ、あっさり派のアゴとこってり濃厚なアラはどちらも甲乙つけがたいのだけれど、敢えていうならアラかなあ。こってり濃厚な味わいが今までにないうどん体験でした!

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おまけ。お店に飾ってあったカレンダー。

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うどんを打つ工程自体もすごく楽しく、打ったうどん自体もすごくおいしい。五島うどん食べたのは初めてだったけど一気にファンになりました。素麺ほどではないけれど細い麺でありつつうどんのようなコシを持ち、それでいてするすると喉を通っていくのどごしの良さは今まで食べたうどんで一番おいしかったかも。これからは五島うどんの出している店を細かくチェックしていきたいところです。

この体験イベントは1人2000円で、体験できる人数は5人から。とはいえ5人以下でも5人分の料金を払えば体験させてもらえるようです。打ったうどんは製麺した後自分の家まで送ってもらえるので、うどん代込みと考えたら激安と言っていいレベルの料金です。だいたい1回のうどん体験で6kg近いうどんを打つので、今回体験した3人は3等分して1人2kg近いうどんが届く計算になります(乾かしたりするとちょっと重さ変わるかもだけど)。

うどん打ち自体がとっても楽しいので、ついつい凝ってしまうタイプの人は少人数で参加した方が1人で何度も打てるのでオススメかな。次行くときもできるだけ少人数でひたすらうどん打ってみたいところです。なお、冬の間は繁忙期のため体験イベントはお休みで、体験期間は夏から秋にかけて、とのこと。ただ見学やうどんの歴史説明自体は随時受け付けているとのことで、興味ある方は事前連絡の上で足を運んでみてくださいませ。

しかし6kgのうどんがまとめてうちに届くのか……。届いたらうどんパーティーしないとだな……。


【長崎しまレポーター】日本三大うどん「五島うどん」体験が楽しすぎ美味しすぎた” への1件のフィードバック

  1. うわーー!五島いったんですね〜。羨ましい!
    五島、めちゃくちゃ良くなかったです?もっとアクセスが良ければ頻繁に行きたい。

    五島うどん美味しいよねぇ・・・

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