元々ウェアラブル端末が大好きということもあり、ソニー・モバイルのスマホ連携腕時計「SmartWatch SW2」も発売日に購入。現在に至るまで割と日常的に時計として利用しております。
SmartWatch2 SW2 | ソニーモバイルコミュニケーションズ
http://www.sonymobile.co.jp/product/accessories/smartwatch2/
SmartWatch SW2は、スマートフォンと連携したソニー・モバイルの腕時計シリーズ第3弾。前モデルの「SmartWatch MN2」と比べていくつも機能の改善点はありますが、前モデル「MN2」のユーザーとしての期待は、いかにXperia以外のスマートフォンでうまく動作するか。以前のモデルであるMN2は手持ちのスマートフォンでいくつも試したのですが満足な挙動が得られず「ああやっぱりXperiaじゃなきゃだめなのか……」と諦めていたのですが、性能が向上した新モデルならいろいろ動作も改善されているのでは……、という一心で発売日買いしてしまいました。
なお、SmartWatchは基本的にソニー・モバイルのスマートフォンであるXperiaシリーズが動作確認端末となっていますが、今回は富士通のARROWSシリーズ最新モデル「F-01F」で利用しています。動作保証外の端末ではあるものの、Android 4.0以上のスマートフォンで利用するとどういう形になるのか、というところがある程度でも伝えられればこれ幸い。
製品の詳細についてはこれからですが、今のところのざっくり感想としては前モデルとまったく挙動が変わらない、それどころかいろいろいじっているうちになぜこの製品がうまく動作しないのかという理由まで見えてきてしまいました。結論として言うならハードは素晴らしい、でもそれを動かすためのソフトがハードに追いついていない、というのが2世代連続購入した私の偽らざる気持ちです。
と、前置きはこのあたりにしてSmartWatch SW2の簡単なご紹介をば。スマートフォン連携する腕時計はいくつか種類がありますが、ソニー・モバイルのSmartWatchシリーズは腕時計に機能を搭載するのではなく、スマートフォンとBluetoothで腕時計と連携することで、スマートフォンの通知や着信を腕時計に知らせるという補助的な役割を担う腕時計です。
画面のイメージはこんな感じ。GmailやTwitter、FacebookといったWebサービスのほか、電話やメールの通知、アプリによっては地図やギャラリーなどもこの画面に表示できます。まあすべてはスマートフォンと連携してこそなので、アプリ自体はスマートフォンで動作しているのですが。
連携するスマートフォンには「スマートコネクト」というアプリをインストール。こちらは母艦的な役割を持っていて、さらに各種アプリケーションをインストールすることで機能を利用できます。下記で言えばスマートコネクトに対してカレンダーやFacebook、Gmailなどのアプリを追加してインストールしているという形ですね。
追加アプリはスマートコネクトからジャンルを指定して検索できます。
実際の検索はGoogle Playで行ないます。だったら最初からGoogle Playで検索してもよさそうなものですが、スマートコネクトで動作確認取れているものに絞り込んで検索するというのは信頼性担保の面からアリかなと。
SmartWatchには多種多様なアプリがインストールできますが、個人的なテーマはソーシャル連携。FacebookやTwitterの通知がいかにうまく腕時計で受け取れるか、を主眼に置いていたのですが、これが実にうまくいきません。
まずはFacebookアプリ。Facebookアプリでログインした後は、「Facebookイベントを選択」からどんなイベントで通知するのかを選べます。
これが具体的なイベント。通知、メッセージ、ニュースフィードの3種類をそれぞれ通知指定できるんだな、と思っていたのですが、どうやらそれは甘い考えでした。
というのも、「自分へコメントしてくれた通知とメッセージだけ受け取りたい」と思ってニュースフィードのチェックを外し、「通知」「受信トレイ」だけチェックを残してみたところ、ニュースフィードだけでなく通知もメッセージも反応がなくなる。あれーおかしいなーおかしいなーと思っていろいろ調べたところ、どうやらこのアプリは「ニュースフィードでチェックを入れている人でないと通知もメッセージも受け取れない」仕様であることがわかりました。
つまり、フレンドすべてのメッセージを通知するためにはフレンドすべてのニュースフィードを受け取らざるを得ず、結果として友達がFacebookを更新するたびに腕時計がぶるぶると震えて通知するということ。うーん、自分へのコメント通知とメッセージだけ受け取りたいって、割とメジャーなニーズだと思うのだけれど、この仕様でだいじょうぶなのか……。なお、フレンド登録してない人からのメッセージはチェック対象外なので通知は来ますが、そこの利用頻度もあまり高くないですよね……。とはいえこのメッセージのおかげで「もしや!」とこの仕様に気がつけたわけですが。
このFacebookアプリの動作はあくまで独自の調査で判明しただけなので、実際の動作は異なる可能性もあります。そもそもXperia向けの製品だというのにARROWS使って動かしているから正常な動作しない可能性ももちろんあるわけでして、もし「ニュースフィードまるごとチェック外しているけどメッセージはちゃんと来ているよ」という動作報告ありましたらぜひとも教えてください。それこそが僕の求めているアプリの動作なので……。
と、いろいろ不安うずまくSmartWatchのアプリですが、そんな不安の謎がある意味解けたのがSmartWatchのTwitterアプリ。一番上の項目で清々しいまでに間違えている日本語を見て、「ああ、なるほど、一連のアプリはそういうことなのか……」とだいぶ理解できてしまいました。
TwitterアプリもFacebookとは違う悩みがあり、こちらはタイムラインの通知をオフにしてもメンションやメッセージは受け取れるのですが、タイムライン通知をオフにした後Twitterでフォローしたアカウントは、なぜか通知がオンになってしまい、そのつもりもないのにその人のツイートが通知されてしまう。このアプリにおいてニュースフィードのチェック外しは「ニュースフィードそのものの通知を外す」ではなく、「今まで登録した人のニュースフィードは通知しない」でしかないのですね。これ、こまめにフォロー増やす人には地獄の仕様だぜ……。
重ね重ねですが、今回利用した端末は公式に動作保証されているXperiaシリーズではなく、富士通のARROWSシリーズだからこそ起きる不具合なのかもしれません。ただ、自分の経験した限り、NECのMEDIASでもサムスンのGALAXYシリーズでも、LGのスマートフォンでもほぼ同じ現象がこれまで起きているので、Xperia以外の端末はみんなこうなる、という可能性はありそう。むしろXperiaユーザーの人にとってきちんと動作しているのか、ぜひ感想を聞いてみたいところです。
また、スマートフォンの音楽をコントロールできるアプリについても、そもそも起動の動作が遅すぎて必要な時にさくっと一時停止できない。腕時計側にはさほど高いスペックを求めていないからでしょうが、実利用としては腕時計で操作するより端末直接操作したほうがよっぽどラクだなあという感想。本当は腕時計ですべてをコントロールできるって非常に便利なはずなんだけどな……。
一方、ハードウェアの性能は非常に向上していて、前モデルの課題だった太陽光の元でもしっかり文字が認識でいるようになりました。バッテリーの持ちも良くなっており、最近では2、3日充電しなくてもだいじょうぶ。デザインも以前のモデルに比べてXperiaライクなデザインを採用、かなりオシャレになりました。
そうしたハードウェアのスペックアップが進んだ一方、一番大事なソフトウェアがあまりに追いついていないなあというのが残念なところ。とはいえソフトウェアはハードウェアと比べてアップデートかけやすい分野ではあるので、Google Playでも大変な勢いで不評渦巻いているアプリ群のバージョンアップを切に望む次第です。
あー、Galaxy Gearが気になる……。