「テレビの友チャンネル」+「テレビ」の期待

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

 「あまり魅力感じない」と切り捨てていたWiiの「テレビの友チャンネル」について面白いエントリーがあったのでちょっと絡んでみます。

Wiiテレビの友チャンネルが家電業界に与えたメガ・ショックとは – キャズムを超えろ!
http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/20080314/p1

 どうしても自分はゲーム的な視点で見てしまうけれど、家電的なインターフェイスとしてみると面白い、というお話。確かに言われてみればその通りで、リモコンのボタンがどんどん増えて複雑化していく中、WiiリモコンのようなシンプルインターフェイスでEPGを操作できるっていうのは確かに面白い。

 ただ、テレビの友チャンネルはインターフェイスは秀逸としても、わざわざ電源を入れなきゃいけなかったり、Wiiリモコンですべてを操作できるわけではない点が辛い。何より厳しいのは起動時間で、あれだけ時間がかかるんじゃEPG目当てに電源入れる気はしないよなあ。時々花粉情報が見たくて「お天気チャンネルでもみようかな」と思うことはあるんだけど、あの起動時間の遅さを考えると結局使わないで終わってしまう。

 一方でこのインターフェイスをテレビ側がとりこんじゃうっていう発想はかなり面白い。上記エントリではWii内蔵テレビなんて話があるんだけど、Wiiを内蔵するまでもなくセンサーバーだけ搭載しちゃえばどうだろう。配線がジャマだったり、ワイヤレスにしても電池が必要だったりといろいろ面倒なセンサーバーを内蔵すれば便利だし、あのWiiの操作インターフェイスをテレビのリモコンにも取り込めちゃう。まあ実際には特許の問題だったりとか、そんないいとこどりの条件を任天堂が許すのか、というところでは現実的ではないかもしれませんが。

 画面インターフェイスももうこの際HTMLでいいんじゃないか、というのも「テレビの友チャンネル」を見ると思っちゃう。最近のテレビはLAN対応が当たり前になっているので、もう画面インターフェイスをすべてHTMLで作っちゃえば画面の変更なんかも対応しやすい。

 私のDVDレコーダ「RD-XS41」はEPGがiEPGしかないんですが、これってある意味その発想に近い。さすがにレコーダのメニュー構成は本体内蔵ですが、EPGの部分だけはPCからRD-XS41本体を経由してインターネットに接続、ネット上のEPGから録画する。これだったら番組表とかも柔軟に変えられるし、Wii的インターフェイスにもうまくあいそう。

 これまた必ずネット接続が必要だという環境が、「つければ見られる」もっとも操作が簡単な(あくまで見るだけならね)テレビに必須とできるかどうかなど課題はありますが、実験的ネット家電としては面白いんじゃないかなあ。ソニーの有機ELテレビなんかはテレビとの接続インターフェイスをHDMIオンリーにするという割り切り仕様だったりするので、コンセプトに基づいた割り切りインターフェイスというのは変にゴテゴテしたインターフェイスよりいいものができそうな気がします。

 しかし何をやろうにしても、Wiiの場合はハードのチープさが後に影響を与える気がしますね。特に内蔵メモリの少なさは今後を考えると拡張性の面で厳しい。もちろん当時としては十分なメモリでしたが、今や2GBのmicroSDですら1,000円台突入していることを考えると、256MBはちょっと厳しいですな。

 次世代Wiiという話もありますが、持ち運びできるDSと違って据え置きのWiiはそこまで2台、3台という買い替え需要は起きなそう。そうするとやっぱりメインは現行機を対象にせざるを得ないので、このあたりのデジタル連携を任天堂がどこまで本気でやるのかは興味津々であります。

 おまけですが、テレビの友チャンネルが集めるメタデータに関しては、正直うまくいってないなという印象。テレビ好きっ子としては、テレビのメタデータは「この番組おもしろい!」と言えることより、「面白いと思う番組をおすすめしてくれる」使い方のほうがいいんですよね。レッドカーペット見ている人にはメリーゴーランドもどうぞ というかんじの。今の使い方は単なる投票チャンネル的機能で終わっているので、あれをもっとうまく結びつけて、おすすめ番組を携帯に送信してくれるとかだったらおもしろかったのになあと思います。


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